隠岐でオキシャクナゲの石鹸を作る吉田さんの話

花を愛でるにも覚悟がいる

「ここを訪れる方たちに四季折々の花を楽しんで欲しい」

オキシャクナゲ、ナゴラン、水仙など、五箇の地域は島内でもひときわ花を愛でる活動に力をいれている。

吉田さんの協力隊員としての活動が「花をテーマにした地域活性化」になったのには、地域の人たちの長年の郷土愛とおもてなしの精神が背景にある。

元五箇村長の村上氏は、オキシャクナゲが減少していることを知り、山のオキシャクナゲを買い取り、3年の歳月を費やして自分の杉林に植栽した。昭和53年のことである。それが、村上家隠岐しゃくなげ園の始まりだった。

花を愛でる人のために、花を愛でる心を行動で示す。とても大きな努力と犠牲をともなうことだ。

吉田さんが心を打たれたのは、オキシャクナゲの美しさだけではない。花を愛でること一つにも大きな覚悟が必要だということに心を動かされたのだと思う。

郷土愛やおもてなしには大きな覚悟と犠牲をともなう。ただのスローガンでは何も起こらないし、誰も動かない。

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